エンボス加工で柄を反転させるBatik

柄を反転させる ラバースタンプ

「ラバースタンプ」のカテゴリでご紹介している内容は、2005年から運営しております「Hand to Hand」を移行したものと同じです。
当時のままの文章や画像を掲載しておりますが、ラバースタンプを使って何か作りたいと思ったときにご参考にいただければ幸いです。

消しゴムハンコでも同じことが出来ますので、是非、やってみてください。

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Batikとの出会い

CHA(CHAとは、Craft & Hobby Association の略で、アメリカで年2度開催されるホビーショーで規模は世界最大と言われています。

日本のホビーショーと異なるのは、会場の中では商品が陳列されていても、それは見本で売られていません。

小売の人のためのショーなので、取引がメインのショーです)に参加した際にJust For Funというスタンプメーカーのキャシーさんに出会いました。
彼女の作る作品の色合いはとてもきれいで、 どういう技法なのか?インクは何を使っているのか?英語が話せればもっと詳しく聞くことができましたが、 そのときに書いてもらったバティク=Batik(ロウケツ染め、染めるという意味でした)という単語と アイロンとインカーこの3つで絵柄を反転させる技法ということは分かりましたが、それだけではどうも上手くいかないのです。
私が作った作品はどれも色が滲み、滲まなくていいところまでにも色がついてしまっている… 何が悪いのか?キャシーさんにメールで作り方を聞いてみました。

彼女はとてもいい人で、 作り方をすぐにメールして下さったのですが、やり方はあっているのです。

使っている道具が悪いのかもしれないと思い、 私が使っている道具リストをメールし、何が不向きなものがあるのか再度聞いてみました。

すると彼女は自分が使っている紙やインクのメーカーを教えてくださったのです。そこで、唯一異なるのは紙でした。

彼女が使っている紙は、「Watercolor paper Canson cold press」 or「Strasmore」90-140lbs、水彩紙だよなぁ…でも紙に冷たいのとあったかいものがあるのか?早速ネットで調べてみたところ、 Cansonを扱っているマルマンに該当する製品らしきものがありましたが、それでもよく分からない… マルマンに問い合わせました。

紙の種類

cold press, hot pressとは日本で(cold press=中目、hot press=細目)というふうに呼んでいるそうです。

触ったときにスムースなものが細目、ボコボコしているものが中目(繊維の密度を表しています) メーカーによってその表示は異なるので、極細、細目、中目、あら目の4つのタイプがあるものもあります。

(同じ中目と表示されていてもメーカーによって、紙の密度は異なります)

また水彩紙と言っても種類もある、おそらくこれではないかというアドバイスにぴったりなのは、 Cansonの水彩紙アルシュ(Arches)でしたが、お値段がとっても高い…(もっと後で知ったことですが、アルシュはとても高級で水彩画を本格的にやっている人用) こういう使い方をするために使うものではない、他にないのか…お手頃なのはMontval Canson(モンバル)でしたが、 日本には細目はなく中目のみしか2006年時点では扱っていないことが分かりました。

このことをキャシーさんに報告し

アメリカのネットでキャシーさんが使っている紙を注文してみる」と連絡をしたら、

それは高い! 日本にあるものでチャレンジするように」というアドバイスを頂きました。

それはそうだ・・・あるもので楽しむことが重要! という事で、日本で売られている水彩紙を購入しに、世界堂さんへ、ユザワヤさんへ… 細目自体が少ないのですが、お値段が手頃なのはマルマン コットマン(細目・中目)(現在はコットマンではなく、VIFARTヴィフアールという名前に変わりました)これで試してみることに。

またポストカードサイズならMantval Cansonの中目がありこれも許せる範囲(378円/30枚くらいです)なので、試してみることにしました。

この後、色々試してみて、中目でもMontval Canson(モンバル)が一番発色よく、このテクニックには向いています。 またスタンプをしたあとにマーカーペンや水彩で着色する際にも、この紙は非常にきれいでした。

滲み具合の好みがあるので、 マルマンが好きな方もいると思いますし、それ以外の水彩紙(ストラスモア、アルビレオなど)で試していないので、 もっと適している紙があるかも!?

以上が、すごく長くなってしまいましたが、紙1枚で作品が変わるという話でした。

では作り方に (使用した紙はMontval Cansonです) ここで使うスタンプの絵柄は単純なものがいいと思います。

エンボス加工をして絵柄を反転させる方法

柄を反転させる
1.スタンプを押します。インクはバーサマーク、エンボスインクパッドなど

2.クリアエンボスパウダーをかけ、熱を加えます。
柄を反転させる柄を反転させる

3.着色します
ここで使用したのは、インプレスのインカーですが、インクパッドでも絵具でも固形水彩でも大丈夫です。 比較的、色の濃いものがお好きな方はインカーや絵具を使われるといいと思います。
柄を反転させる柄を反転させる

4.着色が終わったら、新聞紙の間に挟み(エンボス面が上)アイロンをかけます。 アイロンは高温でノースチームです。 手早く、剥がさないと新聞紙が張り付いて取れなくなってしまうので、 その場合はまた加熱し、エンボスが溶けたところで一気にベリッと剥がします。 また一度にすべてのエンボスを取ることが出来ないので、何回か新聞紙のページを変えて取ってください。
(注 同じページの同じ部分ではやらないように・・・せっかく取ったものがくっついてしまうため)
柄を反転させる柄を反転させる

柄を反転させる

エンボスヒーターで絵柄を暖めて取ることも出来ますが大きい絵柄になるとその作業は大変なのでアイロンの方がいいかと思います。

以上がこのテクニックですが、せっかくしたエンボスをわざわざ取る意味があるのか?

最初に水彩で色を塗ってからスタンプをしてエンボス加工(クリア・白)をすれば、 ここまでやる必要なしと思われる方もいると思いますが、柄によってはその方法やエンボス加工(白)をすればいいというものもあります。

ですが、このテクニックによってインクをつけた部分が地の紙の色がでる、逆を楽しむことと水彩の幻想的な雰囲気を楽しむことができます。
柄を反転させる柄を反転させる

<関連するページ>
エンボス加工をして柄を反転させるカード

エンボス加工をして柄を反転させるカード
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