「YOUは何しに日本へ?」というテレビ番組を見たときは、そんな肩書きはなかったはずが、いつの間にか、「ハンコ王子」になった方をご紹介します。
ロマ・トニオロさんはフランスでモデル業をしており、2013年旅の途中で来日した日本が気に入り、2015年には移住を決意されたそうです。最初は自分の名前を漢字にした印鑑の魅力にはまったようですが、wikipedia情報では、2016年9月の時点で、スタンプを含めてハンコを65個所有となっていました。
65個という数字に少なッと思ったのは私だけかもしれませんが…好きなのは嬉しいことですね。そして昨年の秋、プロデゥースした「ロマの夢」という印鑑セットが発売されました。印鑑ケースにロマさんの顔がプリントされているデザインはどうかとは思いますが、他のデザインは意外にも普通でした。
ハンコ大好きハンコ王子 ロマさん
何でも、「王子」「女子」「男子」つけてしまう日本ならではと思いますが、なんだかな…。カボチャズボンが似合いそうなのは確かですが、ドレスも似合いそうなプリンセスっぽい中性的なお顔立ちで、王子が好きな日本女性にうける!かどうかはちょっと分からないです。
職業はモデルやタレントということなので、ハンコPR大使くらいなのかもしれませんが、ハンコやスタンプが好きでしたら、是非、スタンパ―とか消しゴムハンコ作家になって、面白い作品を作って欲しいなと思うのは、個人的意見です。
ご本人の写真をどこからお借りすればいいのか分からない、肖像権とか問題になりそう、サイトが急にハンコとは関係のないことを紹介しているような雰囲気になってしまうので、手書きのイラストでご紹介します。
絵を描くことが苦手な私が描いたイラストで伝わるとは思わないのですが…雰囲気だけでもお伝えできればいいなと思います。
描いているときの下書きが何故か、王子ではなく玉子になっていてハンコ玉子でした。
ペンでなぞるときに気づいたのでよかったのですが、半熟玉子でもあるまいし・・・もう少しで可笑しな製品を生み出してしまいそうでした。ハンコ玉子もあったら面白そうですね。
クラフト業界で活躍が期待される男性
「ハンコ王子」と聞いたとき、日本でもRanger社のTim Holtz氏のような男性スタンパーが誕生したのかと思いました。Ranger社というのは、アメリカのインクメーカーです。
十数年前に、CHA(小売業者のための商談会)に行った際に、ブースでデモンストレーションをしておられるところをチラリとお見かけしました。王子というよりもクマっぽい感じで、親しみやすいお顔でした。
女性が周りを囲み、その渦の中心で作業していました。そういった光景を見たことがなかったので、すごく新鮮だったのを今でも覚えています。
スタンパ―というのは、スタンプをする人ということですが、圧倒的に女性が多いこの業界で、男性が登場したのも異例なのですが、スゴイのは製品をプロデゥースし、製品に名前が入っていました。
今はアメリカの商談会も年に一度に縮小され、クラフト全体に力がないようで、Holtz氏が今も活躍しているのかは分かりかねます。ですが、Ranger社のWebサイトには製品があったので、今もご活躍されているんですね。
スタンプカーニバルの会場でも男性の消しゴムハンコ作家さん数人お見かけしたり、スタンプの教室で男性講師が活躍している姿を拝見し、これも5~6年前にはなかった光景のように感じました。
ペーパークラフト業界全体に言えることですが男性が少ないです。
男性にとっては未知なる業界の一つかもしれませんが、ビジネスチャンスでもあるように思います。ビジュアルよりも、人間性、作品の世界観です。
王子をつけたりしなくたって、面白い作品を作る人がいたら興味をもつし、作業をしているところを見たくなるような気がします。
来年くらいには、Tim Holtz氏くらい(製品プロデゥースができるくらい)すごい男性スタンパ―が登場してくれることに期待しましょうか。